長文注意


終焉へのカウントダウンの先に希望はあるか


                   神奈川県横浜市   富樫 明生(仮)

その時は突然訪れた。
キャプテンがそれを発表した瞬間も舞波がコメントしている時もその事実を受け入れることが出来なかった。
しばらく膝の震えが止まらなかった。大げさでは無く。
夢なら醒めてくれとか小説の中だけの表現だと思っていた考えを訂正させるに十分な衝撃だった。


その予兆は開演直後にうっすらとあった。
千奈美の表情が硬い。動きも硬かったので得意のド緊張か初日特有のぎこちなさか、
はたまた体調が悪いのか、幾つか思い当たるフシはあったが、
ステージ上の8人全員はそれ以外の緊迫感を持っていた。
当然その時はそんな発表のことなど知る由もなかった。


衝撃の発表以降ステージでは何事も無かったように通常進行していた。
出来るだけ目の前のステージに集中しようとしていたが
頭の片隅では、Berryz工房との出会いから今までの思い出が走馬灯という奴をしていた。
そしてなんとかして卒業の理由付けをしようとしていた。
シングルリリースの直前にしての卒業。
後から発表されたリリース延期の情報抜きにしてもいかに急だったかが分かる。
何時ごろ決定されたのだろう。
如何に考えても真実は関係者しかわからない。
過去のハロプロの事例からしてもファンに出来ることは
最後の日まで力いっぱい応援することだけなのだ。


8人でBerryz工房-
それがいつの間にか既成概念化し、未来永劫この状態だと思い込んでしまっていた。
この先解散まで8人を結ぶ鎖は切れることがないと信じていた。
今更ながら舞波の必要さを再確認させられた。
Berryz工房が8人なのではない。
8人それぞれがBerryz工房なのだ。
もはや個々が一人でも欠けてはならない存在へと成長していた事を実感した。


コンサート自体は文句の付けようが無い。
これだけの曲数をフルサイズで歌い踊っているのだ。
クオリティタカスなんて言葉一つでは片付けることは出来ない。
正にベストオブBerryz工房である。
事実上卒業コンサートという湿っぽさがなければもっとドライに楽しめたのだが。
とにかく10/2の8人のラストステージまでの彼女達を眼に焼きつけ、生涯の思い出を8人とそしてBerryz工房のファンと共有することに全力を注ぎたい。